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セルフマッサージで、尿の「ちょい漏れ」予防が当たり前の社会に!

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SUCCESS
Aki Onishi
筑波大学、2nd year doctral course
Pledged: 1,032,309 JPY
Target Amount: 1,000,000 JPY
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103 %
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Profile

Aki Onishi

私は12年間、理学療法士というリハビリの仕事をしています。リハビリと聞くと、きつい、痛い、等のイメージを持つ方も多いかと思いますが、リハビリは単なる身体機能の回復ではなく、自分らしく生きるために行われる活動全般のことをいいます。私はそんな概念がとても好きで、なかでも、一見治らなそうで見過ごされがちな症状や、緊急性がないために後回しにされてしまっている症状を解決することに熱中してきました。あまり注目されていない課題にこそ燃えるタイプかもしれません。尿漏れ予防もそのひとつで、課題解決を図るために2019年に大学院に入学して研究を始め、社会人兼大学院生として今年で5年目に突入しました。

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

私はこの研究を通して、性別や分野を問わず多くの方々の尿失禁に対する認識が高まり、自分自身で簡易的に尿失禁予防に取り組むことができる社会を創りたいと考えています。

尿失禁は世界で25~45%の有症率が報告されています。なかでも腹圧性尿失禁という、咳やくしゃみ、運動をした時など腹圧がかかった瞬間に漏れてしまう、いわゆる「ちょい漏れ」の症状が全体の約半数を占め、若年から中年を含む幅広い年齢の女性に蔓延していることがわかっています。予防・治療には骨盤底筋を強化する骨盤底筋トレーニングが第一選択肢とされ、専門家の下で行うことで高い効果が報告されていますが、収縮感覚の曖昧さなどから継続しにくいことが課題となっています。さらに、尿失禁のある女性の多くは誰にも相談せずに改善したいと考えているため、医療受診率は低く、尿漏れパッドなどを当てて対処しているため、経済的な負担も含めて社会的な課題のひとつとなっています。

そこで、自分自身で継続できる新たな方法を開発することで、尿失禁という悩みを抱えながらも行動を起こせていない多くの女性が自分自身で早期に取り組むことのできる方法を見出すことを目指します。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか?

尿失禁予防・保存療法の第一選択肢である骨盤底筋トレーニングは骨盤底筋の強化に焦点が当てられていますが、本研究では、骨盤底筋の柔軟性に着目したアプローチを用いて尿失禁予防の効果を検証したいと考えています。

これまで、骨盤底筋の脆弱性を改善するために、筋力を強化する方法が推奨されてきました。しかし、筋電図を用いて尿失禁のある人とない人の筋力を比較した研究では、尿失禁がある人の筋力が必ずしも低下しているわけではなかったことが報告されています。また別の研究では、尿失禁のある人の骨盤底が硬かった(剛性値が高い)と報告されるなど、骨盤底筋の筋力強化は普遍的ではないことがわかってきました。実際に臨床場面では、骨盤底筋の機能回復を図るために、単に筋力強化だけではなく、骨盤底筋や周囲筋へのストレッチやマッサージを併せて行なっていることがほとんどですが、マッサージの効果は検討されていません。

そこで骨盤底筋へのセルフマッサージの効果を予備的に検討したところ、尿失禁症状が低減する傾向が示されました。具体的には、片方のお尻の下にボールを置き、その上に座るように自分の体重をかけ、骨盤底筋を押圧するという方法になります。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか?

今回のプロジェクトでは、腹圧性尿失禁のある20〜64歳の女性を対象として、骨盤底筋に対する12週間のセルフマッサージが尿失禁自覚症状におよぼす効果を検証し、成人女性に対する新たな予防対策を開発を目指します。

尿失禁は命に関わらないため軽視されがちですが、腹圧性尿失禁は若年から中年の女性に多く、精神的な苦痛に加え、身体活動や運動制限をもたらす等、年齢に関わらず生活の質に影響する重要な課題であることが分かっています。

しかしながら、羞恥心や他者に知られずに改善したいと考えている女性の医療受診率は非常に低く、尿漏れパッドなどを使用した対症的な対策をとるため、根本的な対策を講じていない女性が多く存在しています。

海外の研究では、早い段階での尿失禁が高齢期における尿失禁の強力な予測因子であると報告され、早期に適切な予防対策を講じることが求められています。そのため、医療機関や専門家を受診しなくとも自分自身で簡易的に継続できる効果的な予防対策を開発していくことは急務であり、また予防対策の選択肢が増えることで、骨盤底筋トレーニングで生じている収縮感覚の曖昧さなどの課題を補強できる可能性もあるのではないかと考えています。

Why we need your support

尿失禁は高齢者や出産後の女性の問題として捉えられがちですが、出産未経験の女性や若年女性、アスリートなど幅広い世代で共通する公衆衛生上の課題です。しかしながら尿失禁というデリケートな症状の性質上、疾患の認識、予防や治療の知識など社会的に認知度が低いのが現状です。そのため、性別や分野を問わず多くの方々への認識を高めると共に、尿もれ予防を世の中の当たり前にするというビジョンを実現すべくクラウドファンディングへのチャレンジを決めました。

また、研究を進めていくために必要となるのが研究費です。私は大学院生のため科研費などの公的資金への応募資格がありません。そこで、クラウドファンディングでご支援いただいた資金で本研究を進めさせていただければと考えました。ご支援いただいた資金は、骨盤底筋のマッサージをするための道具の購入費、実施方法の説明書・説明動画・ウェブ制作費、発送・通信費、研究協力者を公募するための広告宣伝費、論文掲載費用への使用を予定しています。人知れず悩みを抱えている多くの方々が、症状と前向きに向き合い、改善するための継続できる方法を開発していきますので、応援いただけますと大変嬉しいです。

Recommender's comment

柴田 愛
筑波大学 体育系・准教授

尿失禁の予防・改善には、骨盤底筋トレーニングが効果的であるものの、骨盤底筋がうまく意識できない等から難易度が高いと言われています。また、デリケートな症状の特性上、尿失禁をもつ多くの女性が、医療機関の受診も恥ずかしく、他者に知られずに解決したいと考えています。骨盤底筋の柔軟性に着目した今回の非対面介入は、そんな女性の思いに寄り添い、骨盤底筋トレーニングの補助的な役割を担える研究だと期待しています

岡 浩一朗
早稲田大学スポーツ科学学術院・教授

尿失禁は高齢者や産前産後女性に限った症状ではなく、中年や若年の女性にも蔓延していることはまだ十分に知られていません。日本の超高齢社会を鑑みても、可能な限り早期に予防策を講じることの重要性は明らかですが、対策が十分に浸透しているとは言えないのが現状です。この研究を通じて、尿失禁が幅広い世代における公衆衛生上の課題であるという認識が社会に広がり、予防的な取り組みが促進されることを期待します。

Project timeline

Date Plans
2023年4月 研究協力者の公募開始
2023年5月 骨盤底筋に対するセルフマッサージの効果検証開始
2023年12月 論文投稿

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今回の研究内容である、骨盤底筋へのセルフマッサージ方法をオンラインで解説します。

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骨盤底筋へのセルフマッサージ方法、骨盤底筋トレーニング、その他尿漏れ予防に有効なトレーニングのオンラインレッスンを行います。

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本研究について個別にディスカッションする機会を設けます。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。

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本研究に関する出張講義を行います。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。
※宿泊費・交通費は別途いただきます。

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研究・効果検証のサポート

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Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 1,000,000) before 17:00 on May 11, 2023 (JST: GMT+9).
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